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乳がん

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女性なら誰もが罹る可能性がある病気。

このカテゴリでは、乳がんに関する本のレビューを掲載しています。

乳がん全書

福田 護 (ISBN:4879544191)

レビュー・内容紹介

本書は「乳がん全書」というタイトルに相応しい内容をもった良書です。460ページにも及ぶボリュームにも表れているように、早期発見のための具体策から、インフォームド・コンセントのアドバイス、手術法の紹介と入院前後のガイド、さらに再発予防のための治療や放射線療法の紹介、進行していたり再発したときの対応など、本書がフォローする分野は多岐に渡ります。

特徴的なのは、クオリティー・オブ・ライフ(生活・人生の質)の視点から、患者の不安や周囲の人々のケアのことや、日常生活での食事のアドバイスなどに触れられている点です。本書を読めば、乳がんというものの全体像が理解でき、乳がんに対する心構えや実践に役立つこと間違いなしです。

また、本書「乳がん全書」の背景には驚くべき出来事がありました。本書執筆中、企画編集担当の山下氏自身に乳がんが発見され、治療を受けられたとのこと。乳がんという、未だその原因がハッキリとは究明されていないこの病気には、常に大きな不安が付きまといます。

そんななか本書では、患者さんの不安を解決する方法や知りたいことの説明などが実に臨場感豊かに読者へ迫り正しい理解へと導いてくれますが、その説得力は著者と担当氏が体験されたことに裏付けられたものと言えます。乳がんへの理解と対策は女性に必須であり、その正しい理解と対策のために本書をお奨めします。

「乳房再建」は心の再建

坂東 正士 (ISBN:4890360786)

レビュー・内容紹介

本書は、医学書のような堅苦しさがない一般書として、広く読まれることを望んで書かれています。その内容は、日本における乳房再建術の歴史と現在の状況について、多くの写真と図版を用いてわかりやすく解説されています。乳房再建をされた方の声の紹介をはじめ、手術の具体的内容や手順の解説がなされていますが、できるだけ医学用語を使わずに説明されています。

本書では、著者の「がんによって乳房をなくした人へ“こころのケア”を」という眼差しが、とてもよく伝わってくる本です。そのことは、本書第2部の『形成外科は、「心療外科」である』という表題からも伺えます。

フランス流 乳ガンとつきあう法

木立 玲子 (ISBN:4620313750)

レビュー・内容紹介

乳がんにかかってしまった著者は、その治療を移住先のフランスで受けました。本書は、フランスでの生活、治療、手術まつわる諸々の出来事をつづりながら、乳がん治療の根底に流れるものを見つめ、フランス医療の背景を探ります。

日本の乳がん治療とフランスのそれとの違いを通じ、著者はフランス医療の背景に流れるものを探っていきます。そしてそれはフランス文化そのものへの眼差しにも通じて行きます。人工乳房の話や、フランス女性解放運動が華やかなりし時の男女の様子など、さらには長井豪のアニメ鑑賞会での話まで、何かを乗り越えた人だからこその、軽快な文体からつむぎ出される“フランスの医療と文化”に引き込まれます。

乳ガン治療あなたの選択―乳房温存療法のすべて

近藤 誠 (ISBN:4385353808)

レビュー・内容紹介

日本での乳がんの治療と言えば、乳房および胸筋の切除という「ハルステッド手術」が一般的とされていました。しかし、西欧ではハルステッド手術は行われず、筋肉の温存、ひいては乳房の温存という判断が主流になりつつあります。日本の乳がん治療の選択・決断の現状に異を唱える著者による、乳房温存療法に関するメッセージです。

女性にとっては乳房を切除するということは命を奪われるに等しいものと言えるのではないでしょうか。であるならば、乳がんの治療方針を決定することは命の決断に等しく、そうならばまず患者自身による決断を尊重すべきでしょう。そして、そのための確かな情報を患者側に提供する必要があります。

本書はそういった立場に立ち、これまでの術式のもつ問題性、医療界の硬直性に言及しつつ、温存療法という選択肢が持つ意味を説きます。

最新・完全マニュアル 乳ガンの発見―もしものときに、どうすべきか

NIH (ISBN:4396650108)

レビュー・内容紹介

乳がんの治療に際しては、他の病気や怪我などとは違い、心の問題が大きなファクターとなってきます。病気や治療の知識を持てばそれで良いというものではなく、インフォームドコンセントも単なる情報のやり取りになってしまってはいけません。

本書では、乳がんの早期発見から、実際の発症、患者としての事実の受け止め、治療方針の具体例とそれぞれの特徴のことなど、乳がんの情報が網羅されています。しかしそれ以上に、「乳がんとどう接して行けばよいのか」という心の問題が丁寧に触れられているのが特徴です。

「ガンが再発したら」や「進行ガンと共に生きる」では、ガンが持つ力について包み隠さず解説し、各人の望む形での人生を送れる様、正確で心のこもった情報を提供してくれています。入院生活や日常生活を送る上での留意点も実際的です。本書が優れたパンフレットとして推薦されている理由がわかる思いがします。


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