スポンサード リンク |
肉体的な負担のこと、妊娠するための知識。
このカテゴリでは、高齢出産に関する本のレビューを掲載しています。
働く女性にとって結婚と出産は、自身のワーキングキャリアの積み重ねや社会保障の面から、常に大きな選択の問題として立ちはだかっているように思います。本書は、働く女性がいざ出産をすると思い立った場合の、考えておくべきポイントや高齢出産の現実とそのリスク、そして出産後の社会保障面について、現実的な選択をするために役立つ情報と考え方を提案しています。
「序」の「The20代。多様化の過程」は、本書の出版時期がバブル末期であったことから、いささか現在のリアリティからはかけ離れた印象がありますが、続く第1章の「産む悩み」「産まない選択」といった内容は、時代に関わらず付きまとう選択の問題として参考になることでしょう。
一時は、「若いうちに生むべきだ」という固定観念や文化的な枠を乗り越えるために、高齢出産がもてはやされたり問題のないことを強調されたりしていましたが、高齢出産の割合が相当数になっている現在、むしろ、しっかりとした医学的根拠を持って、そのリスク面にも言及し、正しい情報の普及をする必要があるでしょう。
本書では当時からその点を踏まえ、第2章において高齢出産のリスク面や、胎内診断と中絶の問題点などについて言及されています。本書は20年近く前の本ですが、高齢出産を考える第一歩として、心とからだの両面をフォローした本書を読む意味は大きいでしょう。
現在では結婚の時期は多様化し、そして高齢化(晩婚化)しています。つまり出産時期も多様化、高齢化しています。これは本書5ページのグラフからも明らかで、そこには初産の子供の総数に占める「母親が35歳以上」の割合が年々増加しており、1999年では5.78%を占めています。
著者は、こうした統計とともに周りの人間模様を見れば、いわゆる標準コースの結婚・出産の流れが破綻しているのは明白だと言い、それだけ皆の行き方がバラエティに富んできているのだと指摘します。本書では、今までの「高齢出産」にまつわるイメージを問い直し、人生のキャリアを重ねてきた流れでの出産という意味で「キャリア出産」という表現を提唱しています。
本書の前半では、キャリア出産を経験した10人の女性へのインタビューが掲載されています。キャリア出産を希望している女性にとっては、これから出会う問題への予習となるでしょう。また、特徴的なのは、ダウン症の子供を出産した女性のインタビューが取り上げられている点で、妊娠出産にまつわる出来事を包み隠さずレポートしようという、その著者の真摯な姿勢に好感が持てます。
現代の高度な産科医療の恩恵にしっかりと守られながら、自己管理法と心のあり方をほんの少し整えると、ミッドライフ・バース(高齢出産)は得難き人生経験。ミッドライフの妊婦さんやスタンバイ女性を勇気づける書。
結婚年齢が上昇し、初産の平均年齢も上昇をつづけています。いまや、女性が切実に赤ちゃんが欲しいと願いはじめる年齢は「30才を過ぎてから」といっても過言ではありません。とはいえ、一昔前に「高齢出産」といわれた「35才の壁」がまだまだ念頭から去らないのも事実。「35才からの妊娠」の現実は、どうなのでしょうか。
高度生殖医療(ART)の発達により、不妊治療がポピュラーなものになってきたとはいえ、治療をすすめる上で最大の壁はやはり「(卵などの)加齢」です。20代~30代前半の患者に比べて、35才以上の妊娠しにくさはどの施設でも頭を悩ませるところ。結婚年齢の上昇や、女性の社会進出による出産の「先延ばし」などの影響もあり、結果として「35才以上で不妊治療」を行う患者さんの数は年々ふえています。
この本は、「35才ではじめて治療を考える女性」や、「治療をつづけてきたが結果の出ない35才の女性」など、不妊治療の中でも迷いとあせりを強く訴える35才以上の女性のための情報を集めたはじめての本です。
『社会と性を考えるために』
関連書物のレビューを掲載しています。
『生殖医療と妊娠出産を考えるために』
各種書籍などのレビューを掲載しています。
『青少年の性を考えるために』
参考となる書籍のレビューを掲載しています。